「これから」と「やりたい」
ご本人。今日はなんとなく最初から疲れていた様子。
あまり気乗りしないのか、提案もあまり乗ってこず、少し様子を見る。
何する?
…。んー。
そんな間が続きながらも裁縫道具を見ると、裁縫するとほんの少しだけ元気になってくれた。手作りのハンドメイドのものを見せてくれて、「たまに作ってる。」と教えてくれた。小山からの提案で、再訪したものにビーズの装飾をしてみる。だんだん乗ってきて集中力も続いてくる。
時々、ころころのことを考える。今「やりたい」と思えることに夢中になれることはとても大切なことだと思う。一方で大人である僕たちがあれこれと提案するのもどうかと思う。とはいえ、この場所に来て、何かをやろうとしているご本人を前にして、「なんとかしてあげなきゃ」というお節介な気持ちが湧いてくる。
ある人にそんな話をしたときに「あんた、育てられたとどのくらい思ってる?」と聞かれてなんともいえなくなったことを思い出している。確かに周りの人たちに育ててもらってきたと思っている。でも、その度に自分自身で選びながら生きてきたとも思っている。
今日、この場所でご本人が選択すること、あるいは選択しないと選択することも含めて僕らはどこまで許容すべきだろう。小学校、中学校、何れにしても子どもでいられる時間は今しかない。僕ら大人もそうかもしれない。若いとか、新婚とか、子育て、介護、高齢になるとか、ライフステージが変わって行く。
そのライフステージはいつだってその時、その瞬間しかないものだ。そうだとわかっていても、その瞬間その瞬間が漫然と過ぎてしまうこともある。それ自体が悪いことじゃないかもしれない。そうだとわかっていて、僕たちは今、何ができるだろう。
答えはでないとしても、ご本人とまた向き合う。だからこそ考えることをやめないでいたい。
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