温かい放置
「温かい放置なんです。」
ある親御さんが言葉を詰まらせながらそういった。子供が不登校になった。今、当たり前となりつつある「学校に行かなくてもいいよ」というセリフ。親もそう、学校もそう、無理に行かせてはいけないというのは少しずつ定説になってきている部分がある。(もちろん、まだまだ学校文化の中では行かせるべきという声が大きいと思う)
そんな中にあって、「学校に行かなくてもいいよ」と提案し、生徒に対して適切に関われない教師がいたそう。「学校に行かなくてもいいよ」、一見優しい装いをしているこの言葉は一歩間違えれば「学校に来なくていいよ」と冷たいものを帯びることになる。
僕たちもいますぐ何かできるわけではない。もっといえば、親御さんだって、生徒本人だって、先生だって、終わっていった時間の中で何かができるわけではない。それでも僕たちが声を上げることで、受け取った声を届けて行くことで何かがほんの少しでも動いて行けたらいいなと思う。
登校拒否という言葉が使われていた時代から様々な変遷を続けてきたこの社会の中で僕たちも一滴の雫として岩を穿っていきたい。
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