子どもが学校に行かないと言ったとき - 前編 -
ころころの小山です。ころころの相談会にいらっしゃる保護者の方のお話を聞いていると、いつも「そうそう。」とすごく共感しています。
なぜなら、私の息子もほんの短い期間でしたが学校に行けない時があったからです。
手がかからないをいいことに
上にお姉ちゃんが二人いて、3番目に生まれた待望の息子は、生まれたときはおとなしく、いつもニコニコ笑っていて、あまり泣かない、本当に手のかからない子でした。私は仕事で産休をとっていたので、保育園もすぐに入れることになり、生後3ヶ月から保育園に預けて仕事に復帰しました。
産休明けで仕事に戻り最初は4時までの時短勤務でしたが、仕事と子ども3人が保育園に通い、子育てと仕事の両立で、助けてくれる人も周りにおらず、そんな状況だったため、おとなしく手のかからないことをいいことに、上の二人のお姉ちゃんに比べると手をかけずにほっておいたのも事実です。
それが原因だったのかどうかはわかりませんが、息子は話し始めるのも、歩き始めるのも人よりもかなり遅かったです。3歳になっても話始めなかったので気になって、保健師さんに相談に行ったところ、その方に「話すのが遅いのはこの子の個性ですから、そんなに心配しなくても大丈夫ですよ!」と言われとても救われた気持ちになったことを今でも覚えています。
仕事と子育ての両立で忙しくてかまってあげられない後ろめたさが私の中にあったにもかかわらず、私は、仕事にやりがいと楽しさを感じていて、ギリギリまで仕事をして急いでお迎えに行く事が多く、保育園のお迎えも一番最後になることが多々ありました。
おとなしく手のかからない子だったので保育園の先生たちはかわいがってくださったのですが、お迎えが遅いと先生からよく注意されていて、今でも保育園のお迎えが間に合わず、走っている夢を見るほどです。
それでも、無事に保育園を卒園することができ、送り迎えの呪縛から開放されてホッとしたことを今でもハッキリと覚えています。
気になる兆候を無視した結果
息子は無事に小学生になり、1年生のときはベテランの担任の先生に恵まれ、また、お世話してくれる6年生のお姉さんたちにマスコットのようにすごくかわいがってもらっていました。そんな、学校生活が順調にスタートしましたが、先生から、授業中座っていられず、床で寝そべったり、みんなができることができなかったりと、気になることを伝えられるようになりました。
2年生になり、担任の先生がベテランの先生から新任の先生に変わり、さらに様子が変化してきました。上の姉も同じ小学校に通っているのですが、「この前、学校の中で裸で歩いていたよ」とか、「女の子にいじめられていたから、怒っといた!」と言う話を聞き、先生からも「友だちからからかわれて、注意をしたら私に噛み付いてきた」というような連絡をもらうようになりました。
そして小学校2年生の3学期もあともう1ヶ月という頃に、いつも息子にちょっかいを出す女の子に息子が我慢できずに、手を出してしまい怪我をさせてしまいました。
先生から電話がかかってきて、「今日のことは先方にお話しています。お母さんからもすぐに謝ってください」と言われ、仕事から急いで帰り息子と謝りに行ったのですが、そのときにそのお母さんから
「こんなひどいことをするような子は将来犯罪者になる」
と言われたことは忘れることはできません。悔しくて言い返したかったですが、今ここで私が声を荒げて言うことが返って事態を悪化させると思ったので、泣く泣く言葉を飲み込み謝罪だけして帰ってきました。
しかし、先生に対しては「今までのことは何も伝えずいきなり今日のことだけを伝えるのはフェアじゃない」と、思わず先生に対して憤りをぶつけてしまいました。
それまでにも息子の眼鏡が壊されたときは、息子は先生に言わなかったので何もなく終わってしまったのですが、友だちのメガネを壊してしまったときには弁償してくださいと先生から連絡があり、先生に対する不信感も募っていたところにこの事件が起きました。
これをきっかけに息子の不登校は始まりました。もちろん、私の中にも行かせたくないという気持ちがあったことは言うまでもありません。
今、当時を振り返るとあまり一緒にいることができなかった息子と一緒にいるための時間を与えられたのかもしれないと思えています。私たち家族の物語の後編は次回に譲りたいと思います。
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