呼びかけたい言葉
「ローマ字疲れた〜。」
PC作業の練習を概ね終えて、ご本人が本音を語る。
右手の人差し指で一つずつローマ字入力規則の紙を見比べながら入力する。みているこっちもハラハラしつつ、肩に力が入る。
ご本人がそれでもやめずにやりきったのは、自宅でお母さんと約束してきたからだった。PCをやってみたいという気持ちと思いの外しんどいという気持ちの間で揺れるご本人をみつつ、自分自身も振り返る。
やってみたいこととは必ずしも楽しさでいっぱいではない。
そんな葛藤を乗り越えて爆誕したこちら。
チラシを眺めつつ、最下部の「来てね」という一言。この一言を載せるか載せないかでちょっとした会話があった。
「最後にさ。呼びかけの文章書かへん?」
「うん、書かへん。」
「えっ、来て欲しい気持ち書こうや。」
「……。」
少し沈黙が続いて、何か変なことを言っただろうかと振り返る。
「PCってさ。自分の気持ちを伝えるためにも使えるもんでもあんねん。よかったら一言でええから書いてみいひん?」
「じゃあ、来てねで」
話し合うこと5分。ご本人の気持ちが少しだけチラシに反映された。「ちょっとハートとかつけてみん?」というとこれはノリノリで紫のハートをくっつける。
仕上がりをみて、ご満悦のご本人。一言でも二言でも、本人の気持ちが乗った言葉が周りの人に届いていくことが僕は嬉しい。自己満足かもしれないけど、心の声をご本人が自覚できるようにこれからも関わっていきたい。
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